ナナ公の独り言

都内在住既婚会社員女の日記です

子宮筋腫手術日記

今日で8月も最後なので、今回の入院・手術のことをささっと書いておこうと思います。

特にこれから子宮筋腫の手術をする方のために。
最初に断っておきますが、案ずるより生むが易しですよ。
ナナ公は怖くて、ネットのこういった日記は読まなかったけど、この日記はダイジョブ。怖くないですよ。

まず入院前の準備として、自己血を貯血します。
私の場合、8月5日に400cc、15日に400cc採りました。
他人の血より、比重等の拒否反応が少なく(というより自分の血なので全くアリマセン)、
感染症などの心配はないので、その後が安心ですよ。

でも最近は、輸血用の血液も感染なんてまずないので(あったら医療ミスだし)、
貧血気味なら、無理して残すこともないかと思います。
貯血前に必ず血液検査があるので、どっちにしてもムリそうなら病院も採らないとは思います。

で、入院は手術の2日前です。ナナ公の場合は8月19日の土曜日です。
この日は本当になんにもすることはありませんでした。
病院内でもパジャマでいなくてもよかったんですが、とっととリラックスしたかったので、ナナ公は着替えちゃいました。

体重と身長だけ測って、後はテレビ観たりぶらぶらしたりしていました。

ナナ公は決めていました。
その瞬間まで考えるのはよそうって。手術前の毎日は、その日一日を楽しく暮らそうって決めていました。
そして、手術がいよいよ始まったら、そのときだけ怖がればいいやって。
その中でもベストを尽くせばいいやって。

なので、2日前の入院初日も、結構楽しく過ごしましたよ。

前日、日曜日は、剃毛がナナ公の仕事です。病院のお風呂に入りながら、剃ってきました。
ナナ公の場合、子宮周辺だけなので、おへそのまわりから、へそした10センチくらいつるつるにします。
あ、おへそのそうじもします。綿棒にオリーブオイルつけてそうじします。

夕飯はいつも6時頃でしたが、前日は9時以降飲食禁止です。
そして、翌朝早朝6時に看護婦さんに浣腸してもらいます。だした便は見せなければなりません。

自己血貯血も、剃毛も、飲食禁止も、浣腸も、それぞれ本当は不安だったしヤだったんだけど、
その瞬間まで怯えない作戦はとても有効でした。
これから手術やいろんなことにチャレンジする人にはオススメの考え方です。

たぶん死もそうなんだと思う。
その瞬間まで怯えなくてもいいんだと思う。
そしてその瞬間がきたら、ベストを尽くせばいいんだと思う。

ちなみに、その瞬間がきて「さあ怯えるぞ!」「でもベストを尽くすぞ」って思う間もなく、
自己血貯血も剃毛も飲食禁止も浣腸も、なんの痛みもなくあっさり終わりました。
さすが、病院はその道のプロです。

ナナ公の手術は、8月21日の12時15分からということになっていました。
10時頃から弱麻酔薬を飲んでいたナナ公にはあんまり時間の感覚はありません。
下着を全部とって手術着になってうとうとしていると、家族がやってきました。

やがて、ベッドごと手術室に運ばれます。
思っていたより手術室は広かったです。そして横向きに寝てまあるくなって、と言われてまあるくなります。
胎児のようなかんじです。

そこで、背中に麻酔薬が打たれて、痛み止めのチューブ(ボールペンの先くらい)が、
背骨にそって入れられます。
ナナ公の意識はそこでブラックアウト。

気がついたら、もう病室でした。時間は聞くと、6時くらいで、家族が「今日は帰るね」と去っていくのが見えました。
ナナ公は「じゃあね」と手を振ったつもりでしたが、家族のものは見ていなかったようです。

その夜は麻酔が残っていて、ところどころ目が覚めたりしてあんまりよく眠れたとはいえません。
でも痛みはほとんど感じませんでした。
むしろ、横向きに寝てしまった体勢のせいで、右太ももがしびれてきちゃって、
そのことが苦痛でした。なんか最初は固定されちゃっているのかと思いました。

あっ、ちなみに寝返りはたくさんうっていいんですよ!むしろいっぱい寝返りうったほうがいいんですよ!

手術後の後遺症で一番怖いことは、腸の癒着だそうです。だから翌日さっそく歩かされるんです。

そうそう、もうひとつ辛かったのは、酸素マスク!あれ、苦しいね。かえって呼吸困難になりますよ。
それから、自分では覚えてないけど喉の奥に麻酔チューブをくわえさせられて手術しているので、
2、3日は声ががらがらですよ。

タンをはけばラクになるらしいけど、腹に響くのでカーッペッはナナ公にはできませんでした。

翌日は、膀胱に入ってる尿管カテーテルを早く抜いてほしいので必死で歩きました。
背中から入っている麻酔薬のおかげで痛みは(そりゃあるけど)想像していたほどでもありません。

そのかいあって、翌日夜にはカテーテルとってもらえました。

さらに翌日(23日)、お腹に入れていた管(へそのしたに刺さってた)と、背中の麻酔チューブが抜き取られました。
抜かれるときは変な違和感があるものの、痛くは全くありません。

せっかくいろんな管がぬけてきたのに、ナナ公ッたら下からの出血が多い気がして、
主治医に相談してしまい(って入院中に不安は解決しておきたいもの)、
子宮口をひろげるドレーンを一個、下からいれられちゃった。
これは中の血等を早く流すためにひろげるだけのものなので、特に外に流すものはなかったので、
ある意味点滴棒よりラクでした。

そうそう点滴!抗生剤と栄養剤を手術後3日目の24日までしてました。
23日の昼食重湯からはじまって、24日の夜に常食になって、ようやく点滴もはずしてもらえました。
輸血は結局手術直後500cc戻して残りは捨てることになりました。

ちなみに手術では600くらい流れちゃったそうです。
ナナ公の手術は、子宮筋腫の手術にしては、長く、3時間くらいでした。
数にして14個、重さにして1キロ切除したそうです。大きいものはテニスボールくらいありました。

手術も終わって4日目になると、起き上がるときや咳するときにずきずきするものの、かなり元気に歩けます。
売店に一人で買い物行ったり、仲良くなった他の入院患者さんとこに遊びにいったりしてました。

この頃、お腹が異常に張っていて、またまた主治医に訴えました。
普通子宮筋腫では術後レントゲンとったりしないそうですが、ナナ公は不安解消のためにとってもらいました。
だって退院してからじゃ、そんなの予約入れてまた病院来て、ってめんどくさいでしょ?

もちろんガーゼやハサミが残っていたりすることもなく、
ただの便でした・・・。

ので、下剤をその夜から飲み始めました。これが効き目バッチシ。
どばちゃかでましたよ。
子宮の収縮も少しずつはじまって、お腹はぐんぐんしぼんでいきました。

ああ、なぜお腹の張りが気になったかというとですね、この25日の4日目の朝、抜糸しているんですよ。
まあいまどきなので、ホチキス(というかホチキス型の洗濯ばさみを想像してもらえるといいですかね)
抜糸ではなくてバッコウというそうです。
漢字はわかりません。

これまた全く痛みはアリマセンでした。5分で終了。ついでに子宮口を広げていたドレーンも抜きました。

で、5日目の土曜日、26日にはシャワーオッケーです。どきどき。
思っていたほど傷は怖くアリマセンでした。消毒液の茶色が目立ってはいました。
だいたいへそした2センチくらいから下に向かって8センチくらいの傷になっていました。

てか、ナナ公ったら、風呂場でつるんってすべってしりもちつくかんじで転んだんですよね。
焦った。わあああって大の字になってすべりましたよ。
でも広い風呂場だったので頭打ったりすることもなく無事でした。

傷はね、いまどきこれくらいじゃゼッタイに開かないらしいよ。

ちなみに3日目に看護婦さんが洗髪はしてくれてたし、体も何回か拭いてたので、
意外と不潔でイライラすることはありませんでしたね。

27日日曜日は当初の退院予定日でした。
でもナナ公は、出血が多いだのレントゲンとってくださいだの結構お願いが多かったので、
様子見で火曜になっていました。

そんなかんじだったので、日曜からは放置プレー。
月曜も退院診察があるくらいで、特にイベントはなにもありませんでした。
退院診察では、コヅクリはしばらく子宮を休ませてから年末あたりから、と言われました。

そうそう気になっている方もいるでしょうが、子宮全摘の場合でも、
性生活は術後1ヵ月後くらいが目安だそうですよ。
まあ最初の生理がきて、様子見てってところなんでしょうかね。
どっちにしてもしばらくは微量に出血(ナプキンにはほとんどつかないけど、トイレットペーパーにつくくらい)してるので、
そんな気にならないと思います。

お風呂は2週間後、温泉やプールは1ヵ月後です。

ナナ公が入院していた病院は、本当に食べ物がおいしかったので、
ナナ公は退院当日の昼食までいただいてからのんびり出てきました。
消化器系の病気ではないので、食べ物制限は全くありません。

なんかね、あっという間でした。
そのことが起きてから対処しよう作戦がうまくいって、なんだか入院した気があんまりしません。
今は、ワルイモノはすっかりとってしまったので、
いわゆる怪我人です。まあ多少の貧血も残っています。

それから、子宮を残すかどうかの判断は、医者にはないそうです。

意志だそうですよ。少なくてもナナ公の病院はそうだった。

これから子供産みたいというなら、全摘はゼッタイにしない。
筋腫だけをできるだけ取るっていう手術をしてくれるそうです。
もし全部とりきれなくても、赤ちゃんが育つスペースさえ確保できればいいので、
あとは帝王切開(一回切った子宮は陣痛に耐えられないかもしれないから、帝王切開になるそうです)のときに、
残りの筋腫をまた取ったりするそうです。

手術してから今日で10日がたちます。次の外来は9月14日です。
傷のケアに関しては、放置でいいそうです。特にガーゼ貼るとかの必要はありません。
きつめのガードルはくと、傷がきれいに治ると看護婦さんが教えてくれたので、
明日あたり買いにいこうかと思っています。

それから、帝王切開で子供産むのはほぼ確定なので、ナナ公は先生に、
「次あけたらもう子宮丸ごととっちゃっていいですし」って言ったけど、
「そんなもったいない。2人ほしくなるかもしれないから、ちゃんと残しますよ」って言われました。

良かった。
ナナ公はもう30も半ば過ぎてるし、筋腫の数も大きさも結構なものだったので、
いろいろ諦めていました。
でもね、ナナ公が入院中仲良くなった人のなかには、内膜症と筋腫を併発していて癒着していて、
とても難しい手術だって言われたのにぴんぴん元気に退院していった人もいましたよ。
あとね、ナナ公の入院した病院には、産科も小児科も充実しているので、
28週(妊娠をね。正常なら40週)を持たせてくれれば、
小児科のバックアップも得られるので、出産させてあげられますから!とも聞きました。

だから、今筋腫や内膜症で悩んでて、赤ちゃんを諦めている方、
諦めないで!

ちょっと長くなっちゃったのでもう書かないけど、
ここは、他にも卵巣系や遺伝異常なんかにもとてもよく対応してくれます。

ここってどこだよ!!って思う方も多いかな?じゃあこっそりゲストブックに聞きにきてくださいね。