ナナ公の独り言

都内在住既婚会社員女の日記です

イニシエーションラブとウェディングドレス

今日からまた通院なので、昨日本屋に行きました。

それでね、黒田研二の「ウェディング・ドレス」買いました。



ええとねえ、乾くるみの「イニシエーション・ラブ」とからめて、ややネタバレしますよ。


どちらか読んだことがあって、これからもう片方読もうという人はこの記事読まないほうがいいです。
じゃなくて、どっちも読んだことなくて、これからどっちかだけ読もうという人は、
まあ見ちゃっても大丈夫かも。

とにかく、両方読む予定の人は、見ないほうがいいです、この記事。








じゃあ軽くネタバレします。軽くです。








これさあ、同じオチだね。

ナナ公はイニシエーションラブのほうを先に読んでいたけど、
ミステリーとしてはウェディングドレスのほうが断然上。
殺人トリックもなかなか悪くないです。

しかし、レイプシーンとか出てくるし、作者が男性なせいなのかイマイチ人物描写が下手。
主人公の会社の同僚の呼び方が、サン付けになったり呼び捨てになったり、
不安定な部分多いです。
レイプの扱いも軽すぎるし、女の心の動きもありえない。

あとさあ、結婚していて妻子に浮気や変態プレイがばれるのを恐れている男がなんで、
「結婚しよう」と女に言われて教会に来るんだよ。おかしいじゃん。


女の気持ちや人物描写、シチュエーションの自然さでは、イニシエーションラブの圧勝です。
でも、イニシエーションラブは、オチがたったひとつの衝撃に頼ってることもあって、
そこを見抜いちゃうと、ちょっとだらっと感じるかなあ。ただの恋愛小説だね。
私は「便秘」の部分で、先が読めました。
これはきっと私が、既婚女性だからかもしれません。年の功かもしれません。

ちなみに、読後感ですが、ナナ公は爽やかでした。
男の人はゾッとするらしいけど、女なんてこういうこと普通でしょ。ハッピーエンドと受け取りました。




じゃあもっと深いネタバレしますよ。見たくない人はここまでで。













このふたつの小説、どちらも一人称です。











つまりねえ、「僕」や「私」という主人公の人間が、読者が思ってる人物と違うんですよ。
一言で言うと。

うんうん、こういうのよくあるよね。綾辻の水車館だっけ?時計館だっけ?こういうオチだよね。

でも、イニシエーションラブもウェディングドレスも、はっきり恋愛小説になってるので、
綾辻作品とは全然受ける印象が違います。




といいますか・・・

昨日さあ、ナナ公ぼんやりしていて、ウェディングドレス、東野の作品だと思って買っちゃった。
途中で、人物像に破綻があったりして、東野にしては浅いなあと思ってましたが、
全然気がつかなかった。アハハ
いやあ、一人称トリックや時間軸の罠にはすぐ気づいたんですよ。
すぐ気づかせるなんて、東野にしては甘いなとも思ったんですよ。

チクショー、赤坂駅前の文教堂め。なぜ東野作品の真ん中にコレ置いておいたんだよっ。

「読んだことない東野だ」っていそいそ買っちゃったじゃないのさ。
まあ、お金と時間の無駄無駄無駄ァッていうほどでもなかったので、いいですけどッ。





そしてさらに話は変わりますが、ラスカルさんというブロガーさんのところで
人のセックスを笑うな」の評価を読みましたが、
あれ、ものすごく評価がわかれる作品らしいね。

タイトルにだまされたと思う人は、ダメ作品。
タイトルにしてやられたと思う人は、傑作。

まあ、ナナ公はまだ読んでないので、この作品の評価はできませんが、
実はタイトル重視の読書家です。ミステリー好きはこういう傾向が高いと思う。

イニシエーションラブのほうがウェディングドレスより、タイトルが良い。

そして、今でもミステリーのタイトルナンバーワンは、岡嶋二人の「焦げ茶色のパステル」だと思います。

これまたネタバレチックですが、このタイトルこそ答えだったんだよね。最後でわかる。





いやあ、本ってさあ、結構お金かかる道楽じゃないですか。
住宅ローン開始以来、文庫本買ってませんでしたが、ドラクエも飽きちゃったし、
病院のお供久々に買いましたよ、ミステリー。

でも、本棚に残すほどの本でもないので、ブックオフに売ってくるけど。
その前に読みたい方は、お貸ししますよ、黒田研二のウェディングドレス。






あ、昨日ねえ、ランチはミッドタウンの地下のフードコートに行ったと記事にしましたが、
その帰り、本屋に寄った後、TBS内のカフェによりました。
鈴木おさむが隣のテーブルで打ち合わせしておりましたよ。

そしてサカス食堂はガラガラでした。幸楽ラーメンも閑古鳥が鳴いていました。

ちなみに乾くるみは、イニシエーションラブより「リピート」のほうが面白いです。
SFとミステリーのミックスとしては、なかなかなアイデアです。

でもそうだよね!と思った。もし私が時間を遡れたらきっと私も・・・でも逆に・・・と思いました。

東野圭吾の「時生」も、自分の知っている過去に戻って、ある事故の犠牲者を救おうとするシーンがでてきますが、
きっと私も・・・でも逆に・・・

そんなかんじです。ウフフ