家族の思い出
さあ、今週末はいよいよクリスマスですね！
みなさんのご予定はいかがですか？
ナナ公は昔、京葉線沿線の駅をつかって通勤していたことがありました。
京葉線、といわれても地方の方はもちろん、都心近辺の方でもピンとこないでしょう。
京葉線は東京から千葉にむかう海沿いのＪＲです。だから京葉なんですが、その沿線には舞浜駅があります。
夢の国、ディズニーリゾートの最寄駅です。
そして、舞浜の隣りは、葛西臨海公園という駅で、
ここにはマグロが周遊する水槽があるので有名な水族館があります。
けっこうおもしろいですよ。ほんとに。なかなかよくできた水族館です。
テーマは、東京湾の魚。
そして、これら、観光スポットに行く方達は、海浜幕張のホテル群のどれかに泊まっていることが多く、
当時、ナナ公はよくそういった観光客の方々と通勤電車に揺られていたものでした。
ある日、４人家族がいました。
お父さんとお母さんとお姉ちゃんと弟。子供達はどっちも小学生かな。
どうやら４人は、葛西の水族館を目指しているようでした。
でもね、彼らは海浜幕張から急行に乗ってきたんです。
平日の急行の停車駅は、海浜幕張、新浦安、新木場のみ。
今はちょっとわからないけど、当時はそうでした。休日はもちろん舞浜にも停まります。
舞浜も葛西臨海公園も、新浦安と新木場のあいだにある駅です。
男の子が大きな声でいいました。「今日は水族館なんだよね！」
乗客は皆、ハッとしました。
違う違う違う！！この電車じゃ葛西臨海公園には停まらないよ！！
あんたたち電車間違ってるよ！
でも皆思いました。きっと、新浦安で降りるんだ。そして各駅に乗り換えて、
葛西臨海公園をめざすんだ。
その車両の乗客は皆、家族の楽しそうな会話に息を殺して注目していました。
やがて電車は新浦安に停まります。
車内放送でも「舞浜、葛西臨海公園におむかいの皆様は、ここで各駅に乗り換えてください」と流れます。
ああでも！お母さんとお姉ちゃんがケンカしはじめたよ！
聞いてそうにないよ！
そのとき弟が「ここ？ここで降りるの？」とお父さんに聞きました。
グッジョブ！グッジョブ、弟！
満員電車に疲れたんだね！いい質問だ！
ところがお父さんの答えは「いや･･･次の次、かな？」
えええええええええっ！！！！
乗客たちの心はひとつでした。ない！それはないっ！だって急行で２つ先の駅は、
もう東京都だよ！地下鉄だよ！！
しかし誰も彼らにそのことを注意するものはいませんでした。
全員がどうしよう･･･って思っているのは確かでしたが。
やがて、電車は新浦安を出発し、家族はもう戻れない満員電車の旅に出発です。
しかもこの家族、なぜだか陸側を見ているのです。
ああ･･･せめて海側を見ていてくれれば、ディズニーランドが見えるのに。
葛西の観覧車も、もちろん水族館も見れるのに･･･。
しかも、富士山だって、ほら、今日は一段ときれいだよ･･･。
不穏な空気を感じたのか、不安になってきた家族たちが目を皿のようにして、
窓の外の流れる景色の中に水族館を探します。
あんたたちの探してる、ステキ観光地はもうとっくに過ぎ去ったよ･･･
お父さんが声をあげます。
「ああ！ほら！あったあった！あれだよ！水族館！！」
乗客たちの顔に絶望が浮かびました。
彼の指差すその先には、夢の島のごみ処理場の大きな建物がありました。
･･･ナナ公は、新木場で乗換えだったので、その後彼らがどうなったかは知りません。
どうかあの家族が、千葉の旅のいい思い出をたくさんつくれたことを祈っています。
あ、ディズニーランドにね、イッツァスモールワールドっていうアトラクションがあるのね。
いつもは「せーかいはーひーとつー♪」って大合唱する不気味な人形の館なんですが、
この時期はクリスマスソングを大合唱してるそうですよ。
みなさんも、乗っている電車が通勤急行か各駅かマリンエクスプレスかに細心の注意をはらって、
舞浜で降りて、ディズニーリゾートを楽しんでくださいね。
みなさんのご予定はいかがですか？
ナナ公は昔、京葉線沿線の駅をつかって通勤していたことがありました。
京葉線、といわれても地方の方はもちろん、都心近辺の方でもピンとこないでしょう。
京葉線は東京から千葉にむかう海沿いのＪＲです。だから京葉なんですが、その沿線には舞浜駅があります。
夢の国、ディズニーリゾートの最寄駅です。
そして、舞浜の隣りは、葛西臨海公園という駅で、
ここにはマグロが周遊する水槽があるので有名な水族館があります。
けっこうおもしろいですよ。ほんとに。なかなかよくできた水族館です。
テーマは、東京湾の魚。
そして、これら、観光スポットに行く方達は、海浜幕張のホテル群のどれかに泊まっていることが多く、
当時、ナナ公はよくそういった観光客の方々と通勤電車に揺られていたものでした。
ある日、４人家族がいました。
お父さんとお母さんとお姉ちゃんと弟。子供達はどっちも小学生かな。
どうやら４人は、葛西の水族館を目指しているようでした。
でもね、彼らは海浜幕張から急行に乗ってきたんです。
平日の急行の停車駅は、海浜幕張、新浦安、新木場のみ。
今はちょっとわからないけど、当時はそうでした。休日はもちろん舞浜にも停まります。
舞浜も葛西臨海公園も、新浦安と新木場のあいだにある駅です。
男の子が大きな声でいいました。「今日は水族館なんだよね！」
乗客は皆、ハッとしました。
違う違う違う！！この電車じゃ葛西臨海公園には停まらないよ！！
あんたたち電車間違ってるよ！
でも皆思いました。きっと、新浦安で降りるんだ。そして各駅に乗り換えて、
葛西臨海公園をめざすんだ。
その車両の乗客は皆、家族の楽しそうな会話に息を殺して注目していました。
やがて電車は新浦安に停まります。
車内放送でも「舞浜、葛西臨海公園におむかいの皆様は、ここで各駅に乗り換えてください」と流れます。
ああでも！お母さんとお姉ちゃんがケンカしはじめたよ！
聞いてそうにないよ！
そのとき弟が「ここ？ここで降りるの？」とお父さんに聞きました。
グッジョブ！グッジョブ、弟！
満員電車に疲れたんだね！いい質問だ！
ところがお父さんの答えは「いや･･･次の次、かな？」
えええええええええっ！！！！
乗客たちの心はひとつでした。ない！それはないっ！だって急行で２つ先の駅は、
もう東京都だよ！地下鉄だよ！！
しかし誰も彼らにそのことを注意するものはいませんでした。
全員がどうしよう･･･って思っているのは確かでしたが。
やがて、電車は新浦安を出発し、家族はもう戻れない満員電車の旅に出発です。
しかもこの家族、なぜだか陸側を見ているのです。
ああ･･･せめて海側を見ていてくれれば、ディズニーランドが見えるのに。
葛西の観覧車も、もちろん水族館も見れるのに･･･。
しかも、富士山だって、ほら、今日は一段ときれいだよ･･･。
不穏な空気を感じたのか、不安になってきた家族たちが目を皿のようにして、
窓の外の流れる景色の中に水族館を探します。
あんたたちの探してる、ステキ観光地はもうとっくに過ぎ去ったよ･･･
お父さんが声をあげます。
「ああ！ほら！あったあった！あれだよ！水族館！！」
乗客たちの顔に絶望が浮かびました。
彼の指差すその先には、夢の島のごみ処理場の大きな建物がありました。
･･･ナナ公は、新木場で乗換えだったので、その後彼らがどうなったかは知りません。
どうかあの家族が、千葉の旅のいい思い出をたくさんつくれたことを祈っています。
あ、ディズニーランドにね、イッツァスモールワールドっていうアトラクションがあるのね。
いつもは「せーかいはーひーとつー♪」って大合唱する不気味な人形の館なんですが、
この時期はクリスマスソングを大合唱してるそうですよ。
みなさんも、乗っている電車が通勤急行か各駅かマリンエクスプレスかに細心の注意をはらって、
舞浜で降りて、ディズニーリゾートを楽しんでくださいね。
