盲目の恋②
目の見えない女性の本を読んだいきさつは、昨日説明しました。
ナナ公って理由がないと、その手の本は読みません。
普段は、バリバリのフィクション派です。
ナナ公って理由がないと、その手の本は読みません。
普段は、バリバリのフィクション派です。
彼女は、ヘルパーさん選びにとても気を使っていました。
それが彼女の一番の心配ごとなのでした。
それが彼女の一番の心配ごとなのでした。
あのね、ここを読んだ障害者や高齢者向けのヘルパーさんには失礼なことかもしれません。
著者の方もそう言っていました。
著者の方もそう言っていました。
まず疑うそうです。
著者の方は目が見えないので、ヘルパーさんに騙されてもわかりません。
特に彼女は、自費でヘルパーさんを雇えないので、市から週に3日派遣してもらってるそうです。
特に彼女は、自費でヘルパーさんを雇えないので、市から週に3日派遣してもらってるそうです。
そういうお給料が決まってる公務員系のヘルパーさんは、ほとんどがはずれだと書いてありました。
同じ目の見えない友人達も、しょっちゅうお金や高価な宝石がなくなるそうです。
同じ目の見えない友人達も、しょっちゅうお金や高価な宝石がなくなるそうです。
新しいヘルパーさんが来る初日、彼女は、玄関に1万円落としておくそうです。
それを「落ちていましたよ」と報告してくれた方には、次も来てもらう。
だまっていた人、そして置いておいた1万円がなくなっていた人には、もう来てもらわない。
だまっていた人、そして置いておいた1万円がなくなっていた人には、もう来てもらわない。
もちろん、このテストのことは言わないので、
市にはわがままな盲目女、と思われているかもしれない、それに高くつく。
でも、どうしても必要な投資なのだと書いていました。
市にはわがままな盲目女、と思われているかもしれない、それに高くつく。
でも、どうしても必要な投資なのだと書いていました。
半分くらいのヘルパーさんは、お断りする結果になったそうです。
彼女は、実は目だけではなく、他にもいくつか障害があり、
普段は車椅子で生活しています。目自体は全くの盲目ではなく光や人物くらいは見分けられます。
普段は車椅子で生活しています。目自体は全くの盲目ではなく光や人物くらいは見分けられます。
お尻も拭いてもらうこともあるそうです。
手が回らなかったり、震えて動かない日もあるから。
手が回らなかったり、震えて動かない日もあるから。
あのね、セキララに書いてありました。拭き方が弱いって。
ヘルパーさんは一度、自分のパートナーのお尻を拭いたり拭いてもらったりして、
強さを覚えてほしいって。
ヘルパーさんは一度、自分のパートナーのお尻を拭いたり拭いてもらったりして、
強さを覚えてほしいって。
これは体を洗うときや、背中が痒いなどの要望のときも思うそうです。
・・・彼女は、この本を書くとき(おそらく口述筆記だと思いますが)、友人や親戚に反対されました。
こんな本が出たら、あんたのとこに来てくれるヘルパーさんはいなくなるよ、って。
でも彼女は思ったそうです。
こんな本が出たら、あんたのとこに来てくれるヘルパーさんはいなくなるよ、って。
でも彼女は思ったそうです。
それは、障害者に対して、あんたは大人しく黙って邪魔にならないようにひっこんでろということなのか?と。
ただ、下着が汚れないようにお尻をふきたい。それは障害者にはわがままなことなのか?と。
障害者は早く死ねっていうことなの?と。
ただ、下着が汚れないようにお尻をふきたい。それは障害者にはわがままなことなのか?と。
障害者は早く死ねっていうことなの?と。
しかし、もちろん、中にはステキなヘルパーさんもいます。
彼女は恋します。
男性の若い(ちなみに著者の彼女は30半ばです)ヘルパーさんが来て、
その方がステキな方だと、恋に落ちてしまうそうです。
その方がステキな方だと、恋に落ちてしまうそうです。
でも、それを告げると相手は大抵二度と来ないので、
ヘルパーさんに恋心をもっても言わないようになりました。
ヘルパーさんに恋心をもっても言わないようになりました。
実際、こんなことがなくても、ヘルパーさんは1年も続かないことが多いそうです。
そういうローテーションになっているのかもしれない、とすら彼女は書いていました。
そういうローテーションになっているのかもしれない、とすら彼女は書いていました。
また、優しい女性のヘルパーさんにきてもらっていたとき、
彼女には恋人がいて、デートの際には、いつもヘルパーさんについてきてもらっていたそうです。
彼女には恋人がいて、デートの際には、いつもヘルパーさんについてきてもらっていたそうです。
できたばかりの恋人で、トイレの世話とか頼めませんしね。
でも、そのときはその女性のヘルパーさんに、恋人を奪われてしまったそうです。
ヘルパーさんにその気がなくても、男性のほうが好きになっちゃうんでしょうね。
優しいし、健常者だし。
ヘルパーさんにその気がなくても、男性のほうが好きになっちゃうんでしょうね。
優しいし、健常者だし。
こういうことが2回あったそうです。
彼女は
「私がデートの時には、さりげなく自分も彼氏を連れてくるような、そんな気遣いのできるヘルパーさんならいいのに」
「それが無理ならせめて見劣りのする格好できてほしい」と書いています。
「私がデートの時には、さりげなく自分も彼氏を連れてくるような、そんな気遣いのできるヘルパーさんならいいのに」
「それが無理ならせめて見劣りのする格好できてほしい」と書いています。
もちろん性のことにも少し触れています。
どうですか?
皆さん、どう思います?
ナナ公はね、正直この本読んだとき、少しむかついた。わがままな女!
ヘルパーさんが続かないのもわかる!って思った。
ヘルパーさんが続かないのもわかる!って思った。
でも、いいんだよね。
障害者の方もわがままでいいんだ。
嫌な性格でいいんだよ。
障害者の方もわがままでいいんだ。
嫌な性格でいいんだよ。
私達も、嫌っていいんだよ。
障害者だから、嫌っちゃいけないなんてことはない。
障害者だから、嫌っちゃいけないなんてことはない。
障害者でも健常者でも、むかつく性格の人はむかつくでいい。それが心のバリアフリーでもあるよ。
・・・でもまあ、この著者の方は、そんなにわがままじゃないね。
恋した女の子の普通の気持ちだね。
友人を彼に会わせるとき、自慢できるようなステキな女の子がいいけど、彼が好きになっちゃうほどじゃ困る。
普通だなあ。
恋した女の子の普通の気持ちだね。
友人を彼に会わせるとき、自慢できるようなステキな女の子がいいけど、彼が好きになっちゃうほどじゃ困る。
普通だなあ。
前にね、中央線で、車椅子のオバサン見たよ。
すごいいじわるで大騒ぎして、親切に手助けしようとした初老の女性に、
「触らないで!機械(電動車椅子でした)が壊れる!」とか
「ここでは降りないの!あんたが降りたくもない駅で降ろされそうになったらどう思う!?」
とかだみ声で怒鳴りつけた。
すごいいじわるで大騒ぎして、親切に手助けしようとした初老の女性に、
「触らないで!機械(電動車椅子でした)が壊れる!」とか
「ここでは降りないの!あんたが降りたくもない駅で降ろされそうになったらどう思う!?」
とかだみ声で怒鳴りつけた。
電車が走り出したそのあともずっと。
耐えられずに、初老の女性のほうが、次の駅で降りてしまったよ。
そのあと、何も知らずに乗ってきたサラリーマンの青年が、同じように手助けしようとして、
罵倒されてた。
罵倒されてた。
そしたら、「きちんと持って!危ない!怪我させる気??」だって。
障害は気の毒だと思うけど、やっぱ、ナナ公はあのひとは嫌いだな。
ナナ公より3年ほど早く退社した彼女は、大学時代から続けていた趣味の映画製作を仕事にすべく、
映画の編集の仕事に就きました。
映画の編集の仕事に就きました。
彼女が参加したインディーズの映画祭で、ナナ公は車椅子の男性が主役の映画を観ました。
それは、30歳前後の車椅子の青年が、痴漢や盗撮、そして泥棒(置き引き)をするという内容でした。
映画の製作者は、障害者の方も、健常者と同じように善い心も悪い心もあることを伝えたかったそうです。
障害者というだけで、かわいそうなさびしい優しい人、という、
日本人の先入観は、ある意味差別だと。
映画の製作者は、障害者の方も、健常者と同じように善い心も悪い心もあることを伝えたかったそうです。
障害者というだけで、かわいそうなさびしい優しい人、という、
日本人の先入観は、ある意味差別だと。
そんなとこ行かなくても済むように、恋人がほしいと笑っていました。
へへっ。
普通の男の人ですね。