ナナ公の独り言

都内在住既婚会社員女の日記です

キサラギ(2007年)

ナナ公ってね、お出かけの予定がないとツタヤに行きます。
もちろん渋谷駅前のツタヤです。
中に入っているスタバは世界一の売り上げだそうです。すごいね、渋谷のツタヤのスタバ。

だいたい当日返却にします。
翌日メガネの出勤9時20分に一緒に家を出て、10時の開店前に返却ボックスへ。
そして近くのカフェで10時を待って、また当日返却で新しいDVDを借ります。

今週金曜のキルトクラスで、ここまでは仕上げていかなければならないという宿題があってね、
今週は昼間はおでかけなし。みっちりキルトしています。

まあ興味ないでしょうが、こういう日のナナ公の一日スケジュールは、次のとおりです。
午前中、洗濯と掃除。
昼ごはん食べた後、買い物へ。およそ3時前後帰宅。
2時間ほど自由時間。ここでDVD観ながら、キルトとかゲームしてますよ。
5時頃、洗濯モノとりこんで夕食の仕度。
下準備が終わったところで、アイロンかけたり風呂掃除したり、毎日しなくていい家事をしながらメガネ待ち。

メガネ7時に帰宅。


ブログは、午前中の仕事が終わったあと、昼ごはん食べながらやってます。
というわけで、皆さんこんにちは!やあ、ナナ公だよ!



昨日ね、けいよいさんやここちゃんに「オーロラの彼方へ」という映画を薦められました。
あっ、2人ともブログ友達です。

ちょっと調べたら、確かにナナ公の好物そうです。早速買い物の途中でツタヤに寄りました。

でもなかった。

3本とも貸し出し中だった。ビデオは2本あってそれはどっちもあったけど、うち、ビデオないもん。



というわけで、「キサラギ」借りました。
まあ、去年の夏、一人でレディースデーにふらっと見に行ったんですけどね。面白かったし。
すごく面白かったし。

主な出演者は、小栗旬ユースケ・サンタマリア小出恵介、塚地武雄、香川照之です。


ではあらすじ書きますよ。
ネタバレしますよ。本編観なくていいくらいに思いっきり。観る予定の方は、絶対観ないで!最高だから!
枠の中で、思いっきりラストまでネタバレます。
知りたくない人は、枠部分はスルーしてくださいね。



一年前の2月4日に自殺したアイドル・如月ミキ。
彼女の一周忌に、インターネットのファンサイトで知り合った5人の男が集まります。

場所はビルの屋上にある一室です。この日のためにサイトの管理人が借りたのです。

最初は、如月ミキの思い出話に盛り上がります。
サイトの管理人のパーフェクトコレクションは、彼女の卒業校の新聞へのインタビューも網羅していて、
男たちは盛り上がります。
「私、おっちょこっちょいだから、この間、ヘアスプレーと間違って殺虫剤頭にふりかけちゃったんですよぉ」
なんていう一文で、大騒ぎです。
管理人は200通以上のファンレターを送ったツワモノで、なんと彼女自身から返事をもらっています。
「あなたのファンレターがミキの支え」という内容のその手紙を、
自分の持っている生写真と交換してくれとせがむ男もでてきます。

しかし、だんだん話は、なぜ彼女が自殺したのか?という話題になっていきます。
そもそも、如月ミキの死は不可解です。彼女は火災で死んでいます。火元は彼女自身の部屋。
しかも部屋中に油がまかれてあったのです。
更に死の少し前にマネージャーに、遺言ともとれる留守電を残していた事実から自殺と判断されたのです。


外には雨が降り始めます。まさに暗雲たちこめる。





観よう!と思っている方!この辺で引き返してくださいヨ!



まあ、ただのファンの5人が彼女の死の真相を推理するのには無理がありますよね。

当然、この5人、ただのファンじゃないのです。

まず、如月ミキの悪質なストーカーがまぎれています。
彼は、事件の数日前に留守宅の彼女の部屋に忍び込んでいます。

ファンサイトの掲示板の書き込みから、他の4人のうち1人が会う前からこの人間を怪しんでいたのです。
その一文は「最近アロマキャンドルにはまっています。ミキちゃんの影響かな?」というもの。

しかし、ミキがアロマキャンドルにはまっていることは公式には知られていません。
彼女の寝室に入った者でない限り知ることのない事実なのです。

これをきっかけに、ストーカーの正体がばれてしまいます。

お前が殺したんだろう!と詰め寄る男たち・・・とそれはさすがに言いすぎだとかばう一人の男。

実はかばう男は警察官だったのです。警視庁の資料課勤務です。
ストーカー男のアリバイを聞いて、本庁に携帯で確認してみたところ、男のアリバイは絶対のものでした。

容疑の晴れたストーカーは(とはいうものの、住居侵入は事実ですが)、
事件当日もミキの部屋の前の道にずっといたのですが、
そのとき、一人の男が彼女の部屋を訪ねてきたといいます。

ストーカーが説明するその男の容貌を聞いているうちに、
その男があの生写真の男だということに管理人は気付きます。
自分の持っているミキの手紙と交換してほしいと、先ほど見せられたあの生写真です。

そう、生写真を持っていた男こそ、その夜ミキを訊ねてきた男だったのです。

容疑は一転、生写真男にうつります。

しかし、彼は、自分は彼女のひいきにしている雑貨屋の店員でただの友人に過ぎない。
その日も、頼まれていたボトルセットを届けただけで、
部屋に入ったのはただ洗剤や調味料をボトルに詰め替える手伝いをするためだけだ、と説明します。
アリバイもある。
彼女の部屋が燃えてる頃は、店長と店で商品の片づけをしていた、
その夜は地震があって、商品が陳列棚から全部落ちてしまったんだ、と。

そんなこと言ってお前、ミキちゃんの恋人だったんじゃないのか!と詰め寄る男たち・・・と、
それはない、と否定する生写真男・・・ともう一人思いっきり否定する男がいます。

この男は知っていたのです。ミキには他に恋人がいたことを。
生写真男である雑貨屋店員も、
自分が部屋に入ったとき誰かのためのプレゼント用にクッキー焼いていた、といいます。
そしてミキの恋人は他にいる、と言い出した男は、
如月ミキは地元の幼馴染と今でもつきあっていたはずだ・・・と皆に説明します。

しかし、なぜお前がそんなことを知っているんだ?

お前は誰だ?

なんとこの男、ミキのマネージャーだったのです。
ミキが死んでから、ミキの死の真相を調べるのにこの1年を使い果たして人相もすっかり変わっていたため、
男たちもすぐには気がつかなかったのでした。

この辺から、管理人は軽く絶望しています。なんだよ、5人のうち3人は関係者かよ。
ストーカー、友達、マネージャー。俺ってば自分が一番ミキちゃんのことを知っているだなんて言っちゃって・・・。

そしてついにここでもう一人が告白します。

実は自分こそが幼馴染だと。ミキッペは本当は芸能界なんか入りたくなかった。
でも、4歳のときに生き別れた父親に自分を見せたくて、テレビの仕事をはじめた、と。
毎日ミキッペは電話で泣いていた、と。

管理人はもちろん全員が愕然とするものの、ミキと最後の日も電話で話したというこの男の話を聞きたがります。

最後の日、ミキッペはゴキブリ退治の話していた、と幼馴染は言います。
彼女の部屋にゴキブリが出て、どうやって退治したらいいかわからなくてパニックだった、と。
そこで幼馴染は、台所用洗剤かけなよ、と教えます。

結局ゴキブリは退治できたのか?
ミキは幼馴染に「あとでかけなおす」と言って電話を切ったため、誰にもわかりません。

でも結局かかってこなかったのです。


あれ?

ここで管理人は気付きます。


もしかしてミキちゃんの遺言「わたしもう疲れた。いろいろありがとう。じゃあ」は、
マネージャーではなくて幼馴染にかけた電話のつもりだったのでは?つまり間違い電話。

ミキはおっちょこちょいだし、マネージャーには普段敬語使っていたというし。

となると、遺言もないまま火災で死んだミキは自殺ではないのでは?

男たちの推理が始まります。


ミキは、ゴキブリを台所用洗剤で退治しようとしていたが、ボトルセットに詰め替えていたせいで、
サラダ油と洗剤の瓶を間違えた。当然ゴキブリは死なない。
疲れたミキは幼馴染にお礼の電話をして(実際はマネージャーにかかって)寝室に行く。
アロマキャンドルに火をつけてベッドに入る。
そのとき地震が起きて、キャンドルが倒れる。そして部屋中にまかれたサラダ油に引火して・・・

ボトルを詰め替えた自分のせいだと言う雑貨屋。
それを言うなら、洗剤でゴキブリを殺せといった自分のせいだと言う幼馴染。
そもそもゴキブリの出る部屋を探した自分が悪いと言うマネージャー。

そしてストーカーが泣き出します。なにもかも自分が悪い・・・と。
自分のせいでミキは、芸能界に入ったんだ・・・と。

なんと彼はミキの実の父親だったのです。
ストーカーしていたのではなく、本当にただ見守っていただけだったのです。

ここでも全く関係ない管理人。ミキの死にさえまったくからんでいません。

しかしここで、ミキの死体があった場所が問題になります。
ミキは窓のほうでもドアのほうでもなく、
部屋の奥にあるウォークインクロゼットの中で焼死体で見つかったのです。

なぜミキは逃げ場のない物置に入ったのか?やっぱり覚悟の上の自殺だったのか?

その物置にはなにか大切なものがあったのでは?という言葉に、ストーカー・・・いえ、父親が思い出します。

なんかダンボールがあった。

その中は・・・


大量の手紙でした。


ミキが管理人に書いた返事の中の
「あなたのくれるファンレターはミキの宝物、命より大事な宝物です」という一文は、
本気の感謝だったのです。

そして幼馴染が言います。
僕の誕生日ってずっと先なんですよね。その日雑貨屋さんが見たクッキーは僕のためじゃないと思います。
管理人さんの誕生日はいつなんですか?と。
管理人は答えます。

「・・・明日です」





長いあらすじ読んで頂いてありがとうございました。もちろん本編はこのあともシーンが続きます。
男たちは、在りし日の大磯ロングビーチでの如月ミキの歌にあわせて踊ります。
そしてなにより、本編は笑いのシーンで満載です。

たぶん、「12人の優しい日本人」が面白かった方には相当面白い映画だと思います。
三谷幸喜にかなり近いセンスです。

原作・脚本家の古沢良太さんは、
テレビでは相棒シリーズ、映画では三丁目の夕日シリーズの脚本書かれた方で、
ナナ公にはどうやらツボですね。おそらく舞台もやってた方だと思います。

そしてナナ公は、この映画の小栗旬が一番好き。
鼻水たらして泣きじゃくるオタクの小栗くんカッチョいいですよ。

ナナ公の長いあらすじ、読まなかった方!あなたは偉い!そして大ラッキーです!
今すぐお近くのツタヤにダッシュですよ!
そして読んじゃった、こらえ性のないアンタタチ!まあいいよ。ナナ公もさ、映画館でも観たけど、
やっぱり面白かったもん。後半は立ち上がってオオー!と叫んでこぶしふりあげて興奮して観ますよ。
昨日一日で2回観ちゃった。何度観てもいいです。
今すぐお近くのツタヤにダッシュですよ!!