ナナ公の独り言

都内在住既婚会社員女の日記です

少女漫画的ハッピーエンドなペルセポネ

ペルセポネー。もしくはペルセフォネー。
アルファベットではphの綴りなので、ポかフォか悩むところ。
本当はペルセフォネーのほうが感じでてると思います。
でも打つには楽だからペルセポネでいこう。

他にもアフロディテなのかアプロディテなのか、そもそもアフロディテーなのかアプロディテーなのか。

まあ元が英語ですらないので、お好みで。
ただ思うのは、女子の名前には母音のえを伸ばす系が多いなとは感じてます。
ダフネ(-)もヘレネ(―)もそうだし、もちろんペルセポネーも。あとはアリアドネとか
あとはね、ラ。カッサンドラとかエレクトラとかアレクサンドラとか。あ、パンドラもか。
多分基本は母音のあなんだろうけども(ガイアとか)、Lと相性がよくて、ラなんだろうと思います。
たまに母音のおを伸ばす系。エコーとかイーオーとか。

「子」 とか「美」とか「恵」とかなのかな。
全知全能最高神ゼウスの正妻はヘラ(ヘーラー)ですが、このヘルにもきっと意味があるんだと思う。

つまりヘレネとヘラは、日本語に例えると、友美と友子。みたいなね。

男子はスかン。これ以外ないんじゃないの?ってくらいスかン。
ゼウス、ハデス、エロス、アレス、ヘリオスアポロンの別名)、ヘルメス、パリス、ナルキッソスアドニス、クロノス、ウラノス・・・
きりないのでこのへんで。
ンは、ポセイドン、アポロントリトンアリオン、ラオコーンとかね。

例外としてアルテミス。
アルテミスにもセレネという別名があって、セレナーデとかに名前を残しています。
アポロンの別名ヘリオスと、アルテミスの別名セレネですが、
この二人だけ別人のごとく、たまに片方の名前だけの話もあるのですが、
これは象徴する自然があまりにも目立つからだと思います。
もちろんアポロンヘリオスは太陽。アルテミス=セレネは月です。

もいっちょ解説しておくと、男名前につきやすいス(ウス)は「者」という意味らしいです。
プロメテウスはプロ・メテ・ウスの三部分でできていて、直訳すると先に考える者、です。
プロメテウスの弟はエピメテウスといい、パンドラを嫁にした男で、
考えるより先に行動してしまう男子ですが、
この名前は、後に考えるもの、です。
今でもプロローグとかエピローグとかに、名前が残っていますね。


ペルセポネは、豊穣の女神デメテルの娘です。

おっと先にお伝えしますと、このデメテルは結構な女神です。
最高神ゼウスは5人の弟妹がいるのですが、
(本当は兄と姉。ゼウスは本当は末っ子だったんですが、まあこれにもいろいろありまして)
男は天空を制するゼウス、深海を制するポセイドン、地下(死者の国)を制するハデス、
女はゼウスの正妻にして家庭と権力を持つヘラ、大地を制するデメテル・・・ええとええとヘスティア・・・?いやあごめん思い出せません。
確か台所の女神だったような・・・?

で、まあ、そんなわけで、デメテルは力あるんですよ。それでですね、ペルセポネの父親もゼウスです。
近親相姦とかいうな!仕方ないんですよ。だって最初は6人から始まったんだもの。
(本当は他の神様もいたんですけどね、その人たちと戦って手にした自由なんですよ、ゼウスの権力って)
(ついでに・・・デメテルはポセイドンとの間にも子供がいます。アリオン
ポセイドンが馬をつくったのはデメテルへの求愛行動です。
ポセイドンの息子ではトリトンが有名ですが、トリトンの母親にはイルカをつくって射止めました)
まあほら、自然ですから。神ですから。

ゼウスとデメテルがペルセポネをつくった、ってのはさ、
空と大地が季節を生んだ、みたいなことなんですよ。

そう、ペルセポネはその日も、花畑にたち、絵の具で花びらに色をつけていました。
それがペルセポネの仕事です。
そこに地下の王ハデスが通りかかり、ペルセポネの愛らしさに自分を抑えることができず、
ペルセポネをさらっていきます。

ハデスがいつまでも独身なのを心配した、長兄ゼウスがそそのかしたらしいんですよ。
「お前もたまには地上を散歩してみろよ。デメテルと俺の娘なんかなかなかいい女になったんだぞ」
って。

ペルセポネはハデスにつかまって、黄泉の国行きの馬車に連れ込まれるときに、タースケテーと泣き叫び、
その悲鳴を聞きつけた母親のデメテルが、花畑にとんできましたが、一瞬間に合わず。
ペルセポネの姿はありませんでした。

それからデメテルはありとあらゆる場所を探しますが、なぜか地下だけは思いつかず。
というより、地下の国は、例えゼウスでも簡単には行けません。
地下の国は、天空より深海より遠いのです。

地上に豊穣を約束するデメテルが、娘探しにかまけているので、地上は荒れ果てていき、
草木は何の実りもみせず、ヒトも動物も飢えていきます。

さすがに見かねたゼウスが渋々教えます。
「ごめん、デメテル。俺、ハデスにペルセポネやっちゃったんだよね」
「なんですってえ!きいいいいいいいい!」

ってことでデメテルは鬼の形相で弟ハデスを訪ねます。

さて、このハデスって男なんですが、ナナ公のイメージですと、悪くありません。
ブ男だとかいう話ですが、でも、男って顔じゃない。といいますか、顔より中身。中身に惚れると見た目がイケメンにみえてきませんか?
ナナ公は大竹一樹とか、かなり好きなんですが、本当はあのヒトも決してイケメンじゃないよね。
でも、徳井や金田や綾部より好きです。

ハデス、冷静、クールな男ですが、ただ一人ペルセポネだけにはメロメロです。
しかも地獄部分がほとんどの地下の国を治めきっているし、浮気とか絶対しないで仕事は真面目。

悪くないと思うんだけど・・・

でもペルセポネは泣いていました。ま、そりゃそうだよね。拉致監禁されてるんですから。せめて無事なことだけでも伝えたい。

そんなときママが迎えに来てくれたので大喜びです。地下に来てからひたすら泣き続けていたのですが、
ママがきていると聞かされて、ようやく食欲も復活。
ハデスの差し出したおやつをひとつまみ口に入れます。
早くママに会いたい一心で、ハデスの気分を損ねたくなくて、ザクロを三分の一だけ。

そうなんですよ。今、皆様がご想像なさったとおりです。

黄泉の国の食べ物を食べた者は地上には戻れない。

デメテルは、娘はハデスにだまされてザクロを食べたのよキィィィィィィとわめき、
最高神ゼウスも引け目がありますしね、こんな判決をくだします。

食べた分のザクロの分量だけ、ペルセポネは地下にいなければならない。

ってことで、ペルセポネは一年の三分の一をハデスの妻、地底の女王として過ごし、
三分の二はデメテルのもとで娘として暮らすようになったのです。

デメテルはペルセポネがいない間はふてくされて、何の実りも約束しない。こうして冬という季節ができたのです。


竪琴の名手オルフェウスが、死んだ妻を迎えに地下に向かったのは冬だったのでしょう。
普通なら、死んだ人間を生き返らすなんて、黄泉の国のもっとも基本的なルールですし、
ハデスだけなら絶対許さないところでしたが、
居合わせたペルセポネが、
「かわいそうですわね、オルフェウス・・・あなた、なんとかなりませんの?」と一言つぶやけば、
「じゃ、じゃあ特別だ!」と、オルフェウスが妻を連れ帰ることを許可します。
(ま、オルフェウスはこのチャンスをモノにできなかったんですけども)

うらやましいです。

ペルセポネ、なかなかうらやましい。
今のところ、ギリシャ神話内では、ナナ公が二番目に憧れる人生です。

一年の半分以上を里帰りして娘として暮らし、残りを愛されまくる妻として過ごし、
しかも夫は浮気しない真面目な男で、しかも仕事はできる。
夫の仕事ときたら強大な王国の国王様で、自分は女王様。
しかも国民には「女王様がいらっしゃる間は、国王様もお優しく、女王様の美しさはこの国の唯一の光」とか言われちゃったりして。


ペルセポネが地下の花嫁になって、どれだけの年月がたったのか。まあ軽く見ても2000年以上。
神の時間にしても、そろそろ新婚時代の終わりでしょうか。

少女だったペルセポネも、そろそろ、わかってきたのではないでしょうか。
自分がとんてもなくイイ男を捕まえたことに。ものすごい玉の輿に乗れたことに。

ハデスより上にいる神はたった二人で、ゼウスとポセイドンですが、
ゼウスは子作りが仕事のような浮気モノ。
しかも正妻ヘラを敵に回して、幸せになった女は皆無です。(ゼウスだって勝てないんだから)
ポセイドンは、趣味に夢中な子供っぽい男です。
プラモづくり(動物製作)や、スポーツ観戦(人間界の戦争に夢中)が大好きで、意外と執念深い(味方をした人間がお礼してくれないとキレます)。

ハデスにとって趣味も宝物もたったひとつ、ペルセポネ自身だけ。

どうやらペルセポネもわかってきのか、ここ最近はどうも、ママより夫のそばがいいらしく、
一年の大半を地下で過ごしているような気がします。
だってここ最近の夏!温暖化かなんか知らないけど暑すぎです。
秋の実りも心配ですよ!キャベツとか高くて買えないよ!

いやペルセポネを責めるのは間違ってるな。デメテルには早いとこ子離れしてほしいものです。