ナナ公の独り言

都内在住既婚会社員女の日記です

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今ね、
ナナ公の斜め後ろの席の人が大声で独り言、言いましたよ。

「『卵巣移植して、子供が生まれた』って、誰の子だ?」

だよねー・・・。

ええと、最近とまってしまっていますが「ナナ公の脳と性と生」の書庫で、
もうお話したっけかな?
それとも、する必要ないかな?

卵細胞は、受精したとき最初にできる細胞です。
つまりセックスして、受精した卵は、最初に細胞分裂して、自分と同じものからつくりはじめるのです。
あ、もちろん赤ちゃんが女の子の場合ですよ!
この原始卵胞は日々、減少していきます。
卵子は、妊娠五ヶ月の胎児で680万程度存在します。
出生時200万、性成熟期に30~40万。30代で約6000です。
15歳から50歳まで、毎月一回排卵すると、ってこれ生理のことですが、420回です。
原始卵胞の大部分は使われないまま終わります。

まあいいや。
この話の続きは、あっちの書庫で。「ライン」連載が終わったら書きます。

つまり、卵子というのは、あとからつくったりできないんです。
三日で満タンになる、精子とは違うんだよ!

だから、卵巣移植で出産ってことは、ドナーの子供なんです。まちがいなく。

ドナーはsister。
ええと、ネイチャーって英語の雑誌に書かれていたのでね、
姉から妹に移植したのか、妹が姉に移植したのか知らないけどさ、
まあ、遺伝子的にはまったく同じなんですけど。

「じゃあ人工授精でいいじゃん」

斜め後ろの人の独り言に、隣の人が答えました。

だよねー・・・。

まあ卵巣移植するんだから、子供生むのが目的なんだろうけど、
べつに移植しなくても、夫の精子を卵巣提供者(ドナー)に人工授精させても、同じ子供が生まれるよ。
いわゆる代理出産。そっちのほうが、危険性も低いし。

「ドナー側が出産って行為を嫌がったのかなあ」

斜め後ろの人が答えたよ。

家庭の事情までは、ネイチャーには書かれていないから、
子供をほしがっていたのが、
姉なのか妹なのか、ドナー側なのか移植された側なのか、わかりません。

まあでもね、ナナ公は女だから思うよ。
きっと移植されたほうだけが、結婚していたんだろうね。
子供を生める立場のほうには生む能力がなくて、生めないほうにだけ生む能力があった姉妹。

確かに、生殖ってレベルでは、どんな方法もありなんだけど、
その前段階として、セックスが存在するわけで、
女としては、人工授精もなんとなくセックスっぽいんだもの。

夫の精子を、妹(もしくは姉)に、人工授精という形でもさせたくなかったのか。
卵巣提供してくれるほどの妹(もしくは姉)なのに。
この結論に至るまで、いろんな話し合いがあったと思う。
一回だけ目をつぶって、夫と妹(もしくは姉)とのセックスを許すか。
その場合、生んだ母親と男との間に、家族愛が生まれてくるのではないだろうか。
それなら、人工授精でも同じなのではないか。
ならば、卵巣をもらって、自分でやろう。セックスも出産も。
ドナーはものすごく、心が広いのか、それとも人生で子供をつくる気がまったくないのか。

結果として、無事移植も済み、出産までできたわけだけど、
まだまだいろんな問題が山積みです。次は病院じゃなくて、裁判所が必要になるでしょう。

ネイチャーも、そういうことがいいたかったんだと思う。
倫理や感情ぬきに、科学医学は発展しない。

ちなみに、サイエンス(これも雑誌です)には「顔移植」が載っているそうです。

これも倫理と感情の医学です。
だって整形じゃないんだよ。誰かの顔をほしがったんだから。
ドナーは死んでいるって考えていいと思うし、お互いの合意があったからだとも思う。

すごいね。
顔、もらいたいって思うのもすごいけど、あげてもいいって思うのもすごい。

・・・ってガセネタかもしれないので、みなさん、鵜呑みにしないでね!
学会雑誌にそう書いてあるからって、事実とは限りませーん!

しかしまあ、ある意味で事実ではありますね。誰かがそれを思いついたわけだから。