アリアドネの糸玉
・・・ってことで、去年から放置していた英雄テセウスの話の最終話ですよ。
ギリシャ神話史上最大の悪女に描かれている魔女です。
メディアはもともとコルキスの王の娘なんですが、その当時、コルキス国の宝だった
金色の羊の皮をイアソンが取りに来て、そのイアソンにヒトメボレして、
国を裏切ってイアソンに協力した女です。
そしてイアソンと逃げる際に、幼い弟、つまりコルキスの王子を連れ出して、
逃亡する船上で弟を殺し、遺体をばらばらにして、海に撒き、その遺体をコルキス船が拾い集めている間に逃げたという・・・
金色の羊の皮をイアソンが取りに来て、そのイアソンにヒトメボレして、
国を裏切ってイアソンに協力した女です。
そしてイアソンと逃げる際に、幼い弟、つまりコルキスの王子を連れ出して、
逃亡する船上で弟を殺し、遺体をばらばらにして、海に撒き、その遺体をコルキス船が拾い集めている間に逃げたという・・・
そしてその後イアソンが浮気して離婚されそうになったとき、
その娘とその娘の父を焼き殺し、ついでにカッとなって自分の子供たちまで殺し、
(たぶんイアソンの愛したもの全てを奪い去ってやりたかったんでしょうねえ)
逃亡した女です。
その娘とその娘の父を焼き殺し、ついでにカッとなって自分の子供たちまで殺し、
(たぶんイアソンの愛したもの全てを奪い去ってやりたかったんでしょうねえ)
逃亡した女です。
メディアの愛し方ってスッゴイデスネー。
愛した男が自分以外に大事なものをつくることを許さないんですよネー。
愛した男が自分以外に大事なものをつくることを許さないんですよネー。
有名なプロクルステスのベッドの冒険もテセウスの冒険のひとつです。
あのね、プロクルステスっていう男がね、旅人にベッドを貸してくれるのね。
でも、そのベッドに旅人の体があわないと、ぶっ殺すの。
ってベッドにぴったりの人間なんていないわけよ。
ベッドより小さい人間は、手足を四方向に引き延ばされ八つ裂きにされ、
ベッドより大きい人間は、はみでた手足を切り落とされて殺される。
で、このプロクルステスもテセウスに退治されました、と。
あのね、プロクルステスっていう男がね、旅人にベッドを貸してくれるのね。
でも、そのベッドに旅人の体があわないと、ぶっ殺すの。
ってベッドにぴったりの人間なんていないわけよ。
ベッドより小さい人間は、手足を四方向に引き延ばされ八つ裂きにされ、
ベッドより大きい人間は、はみでた手足を切り落とされて殺される。
で、このプロクルステスもテセウスに退治されました、と。
じゃあ簡単に!
迷宮の怪物ミノタウロスの生贄として、クレタ島に渡ったテセウス。
そのテセウスに、クレタ王ミノスの娘、アリアドネがひとめぼれします。
アリアドネは宮廷の天才ダイダロスに相談します。「彼を助けたいの!」
アハハ。前の記事で、ダイダロスが迷宮完成後幽閉されたように書いてしまいましたが、
ごめんなさいね。実際はこのアリアドネ事件のあとに幽閉されてます。
ってホント、ダイダロスって頭いいのに、使い方を心得てないのよね。
このときもホイホイ、アリアドネ姫に、策を授けてしまいます。
麻の糸玉を手渡すのです。
アリアドネは、テセウスに糸玉を渡し、テセウスは糸のはしっこを迷宮の入り口に結んで、中へ進みます。
力に自信のあるテセウスにとって、ミノタウロスとの戦いに手助けはいりません。
しかし、勝利のあとどうやって入り口まで戻るかが問題だったのです。
予定通りミノタウロスを倒し、アリアドネを連れてテセウスは港に走ります。
そこにはテセウスの部下達が、いつでも逃げられるように出港準備OKの船を用意しています。
帰り道の途中、テセウスの船はナクソス島に寄港します。
ナクソスはディオニュソスの島。ディオニュソスは半神半人ですが、神です。
快楽の神。酒の神です。
なかでもワインが大好き。毎日、愉快に笑ってどんちゃん騒ぎ。底抜けに明るいお祭り男です。
境遇としては、テセウスに近いんですよ?
母のセメレは全能の神ゼウスの愛人の一人で、しつこくゼウスの本当の姿を見たがったので、
ゼウスは仕方なく、その姿を見せるのです。
しかし、人間のセメレにはゼウスの神の輝きを受け止めきれず、神々しさに焼かれて死ぬのです。
セメレの灰から胎児の男の子をとりあげたゼウスは、自分の太ももにその子を縫いこんで育てたのです。
この話、エロスとプシュケの話にも似てますね。
夫の本当の姿を見たがって、妻が悲惨な目にあうっていう。
美女と野獣の原型ですね。
・・・あっ。またずれた。
とにかくそうして生まれたディオニュソスは、ゼウスが正妻ヘラの目を怖れて自分とは引き離し、
遠い谷で、乳母達の手で大人になったのです。
そういった生い立ちにもかかわらず、テセウスとは大違い。
テセウスが、思いつめる性格(でありながらどこか情に薄い)なのにもかかわらず、
ディオニュソスは、陽気でおおらか、戦いを好まず、エクスタシーと酒の本尊となっていくのです。
ってダメ男ってこと・・・?
いや、テセウスみたいにバカ硬派のほうがやだな・・・。
ともかく、このナクソス島にアリアドネは置き去りにされるのです。
ええっ????
やはり、国を裏切って男を選んだ女は、メディアに限らず、その男にも捨てられる運命なんでしょうかネ。
そんなアリアドネをディオニュソスは、暖かくいたわります。
アリアドネは、テセウスと真逆のディオニュソスを激しく拒否しますが、
やがては彼を受け入れ妻となり、なかなか穏やかで幸せな一生を終えたと伝わっています。
一方、テセウスですが、うっかり勝利の証として父王アイゲウスに約束していた、
船に白い帆をあげて帰る、というのを忘れてアテネに戻ります。
城の窓から、船の黒い帆をみたアイゲウス王は、悲しみのあまり、海に身を投げてしまいます。
!!!!!
メディアの呪いどおり!キャー!!!!
ちなみにそのとき、アイゲウスが身を投げた海は、その名をとってエーゲ海と呼ばれています。
そのテセウスに、クレタ王ミノスの娘、アリアドネがひとめぼれします。
アリアドネは宮廷の天才ダイダロスに相談します。「彼を助けたいの!」
アハハ。前の記事で、ダイダロスが迷宮完成後幽閉されたように書いてしまいましたが、
ごめんなさいね。実際はこのアリアドネ事件のあとに幽閉されてます。
ってホント、ダイダロスって頭いいのに、使い方を心得てないのよね。
このときもホイホイ、アリアドネ姫に、策を授けてしまいます。
麻の糸玉を手渡すのです。
アリアドネは、テセウスに糸玉を渡し、テセウスは糸のはしっこを迷宮の入り口に結んで、中へ進みます。
力に自信のあるテセウスにとって、ミノタウロスとの戦いに手助けはいりません。
しかし、勝利のあとどうやって入り口まで戻るかが問題だったのです。
予定通りミノタウロスを倒し、アリアドネを連れてテセウスは港に走ります。
そこにはテセウスの部下達が、いつでも逃げられるように出港準備OKの船を用意しています。
帰り道の途中、テセウスの船はナクソス島に寄港します。
ナクソスはディオニュソスの島。ディオニュソスは半神半人ですが、神です。
快楽の神。酒の神です。
なかでもワインが大好き。毎日、愉快に笑ってどんちゃん騒ぎ。底抜けに明るいお祭り男です。
境遇としては、テセウスに近いんですよ?
母のセメレは全能の神ゼウスの愛人の一人で、しつこくゼウスの本当の姿を見たがったので、
ゼウスは仕方なく、その姿を見せるのです。
しかし、人間のセメレにはゼウスの神の輝きを受け止めきれず、神々しさに焼かれて死ぬのです。
セメレの灰から胎児の男の子をとりあげたゼウスは、自分の太ももにその子を縫いこんで育てたのです。
この話、エロスとプシュケの話にも似てますね。
夫の本当の姿を見たがって、妻が悲惨な目にあうっていう。
美女と野獣の原型ですね。
・・・あっ。またずれた。
とにかくそうして生まれたディオニュソスは、ゼウスが正妻ヘラの目を怖れて自分とは引き離し、
遠い谷で、乳母達の手で大人になったのです。
そういった生い立ちにもかかわらず、テセウスとは大違い。
テセウスが、思いつめる性格(でありながらどこか情に薄い)なのにもかかわらず、
ディオニュソスは、陽気でおおらか、戦いを好まず、エクスタシーと酒の本尊となっていくのです。
ってダメ男ってこと・・・?
いや、テセウスみたいにバカ硬派のほうがやだな・・・。
ともかく、このナクソス島にアリアドネは置き去りにされるのです。
ええっ????
やはり、国を裏切って男を選んだ女は、メディアに限らず、その男にも捨てられる運命なんでしょうかネ。
そんなアリアドネをディオニュソスは、暖かくいたわります。
アリアドネは、テセウスと真逆のディオニュソスを激しく拒否しますが、
やがては彼を受け入れ妻となり、なかなか穏やかで幸せな一生を終えたと伝わっています。
一方、テセウスですが、うっかり勝利の証として父王アイゲウスに約束していた、
船に白い帆をあげて帰る、というのを忘れてアテネに戻ります。
城の窓から、船の黒い帆をみたアイゲウス王は、悲しみのあまり、海に身を投げてしまいます。
!!!!!
メディアの呪いどおり!キャー!!!!
ちなみにそのとき、アイゲウスが身を投げた海は、その名をとってエーゲ海と呼ばれています。
まあ女の生き方としては、どんな男についていっても、メディアみたいに反抗し続けるより、
アリアドネみたいに相手に合わせて自分を変えるほうがラクなことは明らかです。
他人は変えられないから、状況を変えたいなら自分が変わるってヤツ。
アリアドネみたいに相手に合わせて自分を変えるほうがラクなことは明らかです。
他人は変えられないから、状況を変えたいなら自分が変わるってヤツ。