ナナ公の独り言

都内在住既婚会社員女の日記です

無実はさいなむ

ナナ公、アガサ・クリスティを語る、いよいよはじまります。
…て、ダイジョブ?
うーん、ブログ作った以上はなにかをコアに語りたい!
と、思うものの、誰しもこれぞというものにはホントに詳しくて、
ホームページとかブログとか拝見させていただくたび「まいった!」と思わされるばかりです。
ナナ公もいろいろ趣味あるんですが、語れるほど深くない…。
そんな中ちょっとはなんとかなりそうなのが、
本関係、しかもアガサ・クリスティにしぼればなんとかなりそうな気がしたんですよ。
それに自分から発信すれば、同じ趣味の人と出会えますものね!

とか言い訳も一通りおわったので、
前回予告(?)しておいた「無実はさいなむ」いってみましょう!
えーと、ネタバレ注意の方向でお願いします!てか、ネタバレしてます!

この本、前回もちらっと書きましたが、実家から持ってきたんですよ。
なぜこのマイナーな一冊を、帰りの電車用に選んだのか。
それは、私がアガサに求めるほとんどの要素をもっていたからです。
・過去の殺人がよみがえる。
・事件をとおして結ばれる恋愛がある。
・登場人物全員が事件をとおして成長する。
・被害者は、女王のような権限をもった独善的な女性で、皆に憎まれていた。。
・事件の舞台は普通の家庭で、閉ざされた古城や無人島ではない。
・疑わしきは罰せず、の問題である。
・探偵がシリーズモノではないぶん、自由度が高い。
・連続殺人ではない。
えー、ちょっと補足します。探偵役はアーサー・キャルガリという地理学者で、クリスティ御用達のポワロやマープル、その他シリーズ探偵ではありません。なので、彼本人が事件を通して恋に落ちるんですね!連続殺人じゃないと書きましたが、厳密には二人殺されます。でも二つめの殺人は、ストーリーとしての面白さで、犯人あてにはまったく関係ないですね。真相発覚寸前ですし。
といいますか、そもそもクリスティの小説で、犯人あてをやろうとしちゃだめですよ。
9割方、フーダニットもしくはホワイダニットですから。…ってこれ普通に使ってダイジョブな言葉ですか?あと、疑わしきは罰せず、とか普通に使わないですよね…。
えーと、次回、説明しますね。ほら、あんまり長くなるとみんな飽きちゃうし。
じゃあ最後になりますが、ストーリー紹介します。…え?最後に…?。
ごめんなさい慣れてなくて。

主人公、アーサー・キャルガリは地理学者として、2年前からイギリスを離れ、南極探検隊に同行していました。2年ぶりに帰ってきた彼は、新聞で、一人の男が刑務所で死んだことを知りました。その男は、養母殺人の罪で服役していたのですが、必死に無実とアリバイを訴えていました。男の言っていたアリバイは「犯行時間にはヒッチハイクで車に乗せてもらっていた」というものでしたが、その男を乗せたという人物は出てこなかったのです。しかし、キャルガリこそが、その男を車に乗せた証人で、アリバイを証明できる人物だったのです。キャルガリは、男の家族のもとに謝罪に行くのですが、それはキャルガリの考えていたようなことではありませんでした。キャルガリは「あんたのせいで息子は死んだんだ」「でもこれで息子の名誉が回復された」と、事件が真に終わりを迎えると思っていたのですが、実際は「それなら母さんを殺したのは誰なんだ」と、家族に疑心暗鬼をなげかけ、眠っていた殺人事件がまた目をあけたのです…。